恋……シヨ?‐武藤 雅晴編‐
Chapter3‐アイアイガサ‐
数日後、自分の部屋でお気に入りのEcstaticの曲を聞きながら、差し入れを何にするかで悩んでいた。
優ちゃんの試合の応援に行った時も、スポーツドリンクをあげたくらいで何かを作ってあげたことはない。
「…おにぎりとかお弁当…?」
でも好きな人ならともかく、小沢先輩にそこまでしたら変?
というか、お弁当は私には難易度が高すぎる!
うーん…やっぱり直接聞いてみるしかないか。
もうこの時間なら帰ってるよね?と思い、私は優ちゃんにメールをしてみた。
『ちょうど今帰ったとこ』とすぐに返事が来て、私は部屋のカーテンを開けてみる。
すると、以心伝心のように向かいの家の優ちゃんもカーテンを開けてくれた。
こういうところが、幼なじみの絆みたいなものを感じて少し嬉しくなる。