恋……シヨ?‐武藤 雅晴編‐
そう開き直って教室の入り口まで来ると、新鮮で軽快な関西弁が笑い声と共に聞こえてくる。


今学期から転入してきた赤坂くんだ。
周りにはもうすでに何人かのクラスメイトが集まっている。


ということは、必然的に隣の席の私の居場所はなくなっているワケで……。



「うわ、赤坂くんすごい人気ね」


「あれじゃ席に戻れないよ~…」



夕陽と苦笑いする私。

たしかに赤坂くんってイケメンだし、関西弁に馴染みのない私達にはかなり気になる存在だけど。


すると、夕陽は思い出したように「あっ」と声を上げて私の肩にポンッと手を置く。



「ねぇ、皆でお兄ちゃんのカフェに行こうって話、あれいつにする!?」


「……あぁ!」


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