雪幻の墓標


 朝、隣の部屋から聞こえてくる泣き声に驚き目を覚ました。

 駆けつけてみると、エフィが1人で泣いている。

「エフィ?
 どうした? リヴェズは?」

 泣きながら首を横に振る。

 とりあえず宥めようとするが、何を言えば安心するのか分からない。

「ちょっと待ってろ。リヴェズ見なかったかここの人に聞いてみるから」
 未だにすすり泣く声に後ろ髪を引かれながら、宿の受付に向かった。


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