続・君へ
「ねぇ、まさか雪…」
「あー!れんちょっと来て!」
うちの言葉に重ねて、腕を引っ張って行く。
「ちょ、雪もうすぐ5限目始まるよー」
無視ですかい……
まぁ、成績優秀な雪は余裕でしょうけど、うちは勉強しなくちゃ進級出来ないんです!!
ちなみに雪の成績はクラスでも学年でもトップクラス。つねに一位の座を狙ってる。
空や直也も一位の座を狙ってる人たちだ。
前まではうちも一位の座を狙ってたんだけどなぁー。今は入院のせいでさすがになぁ…
「ここでいっか」
考え事してる間にどこかへ着いたみたい。
回りを見てみると旧校舎の理科室だった。
「ここからじゃ絶対間に合わない」
うちらが普段使ってるのは新校舎で旧校舎まではどんなに走っても20分はかかる。
なんて考えてるのと
キーンコーンカーンコーン
あー。もう無理だ…。
ならしかたない。5限目の現社は雪に責任もって押してえてもらお!」
ずっと無言の雪に話かける
「うちね、直也のこと好きなの…。」
振り返った顔があまりにもキレイで思わずドキッってした。
こんな弱気の雪初めて見た…
「可愛い」
そっと呟いた。雪には聞こえてなかったみたいだけど…
「うちの話聞いてんの?」
あ、いつもの雪だ。
「ごめん、ごめん。聞いてるよ!いつから好きだったの?」
「うちと直也幼馴染みでしょ?保育園のころに初めて会ってそれからずっと一緒にいるんだ。でも、中学校にあがってすぐ直也に彼女ができたの。そんときにすっごく彼女に嫉妬した。だから、気づいたんだ。『うちが直也に恋してる』って」
「そうだったんだ。」