続・君へ

ハァ!

今の声

「蓮?なにしてんの?」

「雪……」

「蓮うちを裏切ったん?」

「雪、違う」

「違うってなにが?直也と抱き合ってたじやん、ひどいよ。親友だって信じてたのに」

「雪!!」

雪が泣いてた。去っていく雪を見ながらやっと自分がしたことの最低さが分かった。

「直也はなして」

「あ、わり」

「直也ごめん。直也とは付き合えない」

それだけ言うと去っていった雪を追いかけた。


「ハァ、ハァ、ハァ」

雪どこ。どこにいるの?

学校中探した。後は屋上だけ……

屋上の扉をあける。

目に飛び込んで来たのは空と雪が抱き合ってるところだった。

「蓮」

空がうちに気づいて、驚いたように声をかけて来た。

「蓮!!!!!」

気づいたらうちは雪を叩いてた。

「なにこれ!仕返しのつもり?うち話したよね?過去に親友だと思ってた子に彼氏とられたことで他人と深く関わらなくなったって話。それ知ってて雪…」

「蓮と空はもう付き合ってないじゃない!!」

ッ!!
そうだ。もう空とは付き合ってないんだ。なら、今空が雪と抱き合ってても問題ないじゃん…

「それに、先に直也と抱き合ってたくせにうちが、空と抱き合ってたらだめなの?」

「直也と抱き合ってた……。なんだよそれ」

「「そら…」」

うちと雪の声が重なる

「やっぱり、直也が好きで別れたのか」

「違う!それは違うよ」

うちの好きな人は直也じゃなくて空だから…

「もういいよ。言い訳なんか聞きたくない」

「そら…」


「空、蓮は何も悪くない。悪いのは俺だよ」

直也!?いつからいたのか直也が割って入ってきた。


「俺が勝手に抱き締めたんだ」

「直也、てめぇ、なにいってるかわかってんのか!?」

「分かってる」

このままじゃ空と直也が喧嘩になっちゃう…

こんなふうになった原因はなに?
うちが、空と付き合ったから?
別れたから?
直也を直ぐに拒否しなかったから?

あ、そうか。全部うちが悪いんだ。うちさえいなければよかったんだ。




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