虹の見える向こう側


花梨もさゆりも、私とあいつが知り合いだって知らないからそういう奴だなんて知ってるようなこと絶対言わないけど。


「よしよし。ホント天崎は馬鹿だよ。」


「ホントだよ!」


泣いてはいるものの花梨はあいつに怒っているようで、さゆりは花梨の感情に同感するようにして彼女を慰める。


私はこういうときかける言葉を持っていない。


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