虹の見える向こう側


耐え切れなくなって、頭を下げる。


真っ黒なコーヒーの中で、照明が光っていた。


「わかった。」


しばらくして先輩がそう言った。


それで最後だった。


最後まで最低だった私に、先輩は最後まで優しかった。


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