BRACK☆JACK~序章~
チッと舌打ちをして、ミサトは通話を終わらせた。
そして、またすぐ鳴る呼び出し音。
「もしもし?」
しばらく相手の話を聞いて、ミサトはいくつか指示を出す。
そして、立ち止まり。
「あたしはもう、あんた達の上司じゃないから。あたし“組織を抜ける”わ」
それだけ言うと、ミサトは携帯を下に落として足で踏みつけた。
そして、目の前に止まった黒塗りの車から降りてきた男を睨み付ける。
「私の暗殺など、出来るとでも思っていたのか?」
車から降りてきたのは、今回のターゲット、ロンだった 。
ミサトは黙っている。
「貴様、どこの組織だ?」
「それを言うバカが、どこにいるのかしらねェ…」
いくつもの銃口がこっちに向けられる中、ミサトは言い返した。
ここまできたら、生き延びる確率は限りなくゼロに近い。
だが、不思議と怖くはなかった。
やっぱり、自分は、死にたがっているのだろう。
こんな土壇場でやっとそれが分かっただけでも、儲け物だ。
だが、心残りと言えば。
「あんたが扱う麻薬の裏ルート、壊滅できなくて残念だわ」
「我々はそんなドジはしない。余程気をつけていないと、今回のように命を落とすことになるからね…例えどんなに優秀なスナイパーでも、我々の情報網を甘く見たことが命取りだな」
まぁ、そんなことは簡単に予測出来たことなのだが。
「もう1度聞く。何処の組織だ?」
「あたしはミサト。覚えておくのね。あたしより優秀な スナイパーなんてまだまだたくさんいるし、あんたもいつかは終わりが来るわ」
「全くその通りだな。では、先に地獄で待っていてくれるかね?」
そう言ってロンは、部下に軽く手を上げると車に乗り込んだ。
銃口が、ミサトに向けられる。
この距離なら素人でも外したりはしないわね、などとミサトはぼんやりと頭の中でそう思う。
そして、またすぐ鳴る呼び出し音。
「もしもし?」
しばらく相手の話を聞いて、ミサトはいくつか指示を出す。
そして、立ち止まり。
「あたしはもう、あんた達の上司じゃないから。あたし“組織を抜ける”わ」
それだけ言うと、ミサトは携帯を下に落として足で踏みつけた。
そして、目の前に止まった黒塗りの車から降りてきた男を睨み付ける。
「私の暗殺など、出来るとでも思っていたのか?」
車から降りてきたのは、今回のターゲット、ロンだった 。
ミサトは黙っている。
「貴様、どこの組織だ?」
「それを言うバカが、どこにいるのかしらねェ…」
いくつもの銃口がこっちに向けられる中、ミサトは言い返した。
ここまできたら、生き延びる確率は限りなくゼロに近い。
だが、不思議と怖くはなかった。
やっぱり、自分は、死にたがっているのだろう。
こんな土壇場でやっとそれが分かっただけでも、儲け物だ。
だが、心残りと言えば。
「あんたが扱う麻薬の裏ルート、壊滅できなくて残念だわ」
「我々はそんなドジはしない。余程気をつけていないと、今回のように命を落とすことになるからね…例えどんなに優秀なスナイパーでも、我々の情報網を甘く見たことが命取りだな」
まぁ、そんなことは簡単に予測出来たことなのだが。
「もう1度聞く。何処の組織だ?」
「あたしはミサト。覚えておくのね。あたしより優秀な スナイパーなんてまだまだたくさんいるし、あんたもいつかは終わりが来るわ」
「全くその通りだな。では、先に地獄で待っていてくれるかね?」
そう言ってロンは、部下に軽く手を上げると車に乗り込んだ。
銃口が、ミサトに向けられる。
この距離なら素人でも外したりはしないわね、などとミサトはぼんやりと頭の中でそう思う。