今夜 君をさらいにいく【完】
私はこの選択で合っているんだろうか。
そう何度も悩んで、遠回りもした。
でも・・・だからこそ、この 今 があるのかもしれない。
黒崎さんに全てを打ち明け、それでも私を選んでくれた。
ありのままの私でいいと言ってくれた。
一度はどん底まで落ちた私も、あの店で働いたことが・・・この会社に入ったことが、転機だったのかもしれない。
私が今までやってきたことは間違いじゃない。
そう思うことができた。
“黒崎さん、ありがとう”
黒崎さんに抱きしめられながら、私は何度も心の中でつぶやいた。
Fin.