今夜 君をさらいにいく【完】


「な、なか・・・」


あ!!



危なく中島部長って言うとこだった。


ここの店に来る前に飲んできたのか、口がワイン臭かった。

胸を揉みしだき、乱暴に脱がせる。少し恐怖すら感じた。


部長は結構酔っぱらっているようで、私の顔をよく見ていない。ちょうど良かったのかもしれない。



私は苦痛の一時間をなんとか耐え凌いだ。




「サナちゃん~またくるよ~」



赤ら顔の部長に出口でひきつった笑顔を返す。


もう来なくていいし!


でも酔っぱらっていて助かったと思った。
あれがシラフだったらやばかったかもしれない。




待機室に戻るとマリナに「サナさん一気に老けた顔してるよー!」と、ゲラゲラ笑われた。


お前のためだろー!!と思いながらも・・・トイレに行って、ウェットティッシュで、体をあちこち隅々まで拭きとる。


部長のぬくもりが残っていて吐きそうになった。



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