溺愛カンケイ!
「あ、あのね、実は河野課長の事が気になってるの。一緒にいるだけで何かすごくドキドキするんだ」
正直な気持ちを話した。
「ホントに?やっと花音にもそんな相手が出来たなんて…私はとても嬉しいよ」
私の手を包み込むように握り優しく微笑む。
「綾…」
「それより、河野さんて彼女っているのかな?イケメン御三家って言われるぐらいでしょ?」
彼女…当然いるよ。いない訳ない。
「うん…絶対にいると思う。課長モテるし。でも私は見てるだけでいいの」
ただ遠くからでもいい。課長は手の届かない存在だから。
「そうなの?どうしてよ」
綾は納得していない。
「どうしてもっ。私は何も望んでないしそれに恋愛初心者の私が挑めるような相手じゃないよ」
「花音…」
綾は心配そうに私を見つめていた。