溺愛カンケイ!

歓迎会当日、仕事を終え営業部の人達は居酒屋にいて盛り上がっている。

部長の軽い挨拶と私も一言だけ挨拶をし、もう既に入り乱れて騒いでいる。


「部長~、こっちに来ませんかぁ?」

女子社員が部長を呼ぶ。

「いや、俺はいいよ。小林さんの隣にいてあげないとね」

「え~、なんでですかぁ?放っておけばいいのにぃ~」

「そうはいかないよ。うちの奥さんに小林さんの事を頼まれてるからね」


部長が言えば渋々諦めたようだ。


「ふぅ、諦めたか。ホントしつこい」

ため息を付きビールに口をつける。


「部長も大変ですね」

「ハハッ。女子社員を相手にして鈴ちゃんに嫌われたくないからね。まぁ、俺は結婚してるから独身組ほどではないよ。ほら、見てよアレ」


部長の指差した先を見た。
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