溺愛カンケイ!
私は課長に支えられて店の外に出た。
外に出た瞬間にフッと力が抜け地面に座り込む。
私の頭の中はあの人達の言った言葉に支配されていた…。
ウザイ…私にとってこの言葉は禁句だった。
何で私はまたウザイって言われたの?
もう分かんないよ。我慢していた涙が溢れる。
「どうした?小林…」
課長も腰を落とし優しく声を掛けてくれる。
「小林、顔を上げて」
こんな涙でグジャグジャな顔は見せられない。
両手で顔を覆い頭を横に振る。
「花音…顔を見せて」
えっ…今、課長は花音って呼ん、だ?
驚いて顔を上げると課長は優しく微笑んで私を見る。
課長の大きな手が私の顔を包み込み親指で優しく涙を拭ってくる。