溺愛カンケイ!
「こんなところに座り込んでたら邪魔になる。立てれるか?」
課長はそう言って立たそうとしたけど私の身体は座ったまま動かない。
正確にはショックな出来事とだんだん酔いが回ってきたので動けなかった。
全く動こうとしない私に課長は
「はぁ、あまり手荒な真似はしたくなかったけど仕方ない…」
そう言うと私の両脇に腕を入れグイッと強引に立たせたと思ったら、
いつの間にか私の身体は宙に浮いていた。
えっ!これは何?
「行くぞ」
こ、これは世に言う、お姫様抱っこ?
ギャー、恥ずかしすぎるっ。
「いやっ、恥ずかしいです。降ろして下さい」
こんな街中でたくさんの人が見てるのに。
バタバタと暴れる私に
「ダメだ、おとなしく掴まってろ。落ちるぞ」
「ち、ちゃんと歩きますから降ろして下さい」
「ムリッ」
ピシャリと切り捨てられ課長は私を抱えたまま歩き出した。