溺愛カンケイ!

はぁ…また車で二人きりか。
さっき何があったか課長に話した方がいいのかな。

でも話したら思い出しちゃうし、ここは無難にお礼だけでも…。


「あの、ご迷惑をおかけしてしまってすみません」

頭を下げる。


「いや、そんな事はいい。それより、あいつらと何があったんだ?」


…っ。
やっぱり話さないといけないよね。
助けてくれたんだし…。


「それは…私の態度が気に入らなかったみたいで、それであの…」

口ごもってしまう。


「それだけの理由でお前は叩かれたのか?」


「はい…」


「本当か?違うだろ。他にも何か言われたんだろ?お前が取り乱すぐらいの事を」


強めの口調で核心をつかれドキッとした。
だんだん身体が強張ってくる。

「…っ。あの…」

どうしよう…ダメだ。誤魔化しきれない。

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