溺愛カンケイ!

私の口は壊れたロボットのように制御不能、止まることなく言葉を紡ぐ。


「課長の事を考えたりするだけで心臓がギュッて掴まれた感じになって、どんどん課長に惹かれている自分がいて…私、課長の事がす…」


“好きです”と言おうとしたけど言わせてもらえなかった。


なぜなら私の唇は課長の唇に塞がれていたから。

一瞬何が起こったのか分からなかった。
触れるだけのキス…離れるときにチュッとリップ音がした。


わ、私のファーストキス…。

コツンと私と課長のオデコがぶつかって

「ゴメン、我慢できなかった」

いたずらっ子のように笑う。

うぅ~課長にこんなに近くで見つめられると心臓が爆発しちゃう。悶え死ぬぅ。


「俺も花音の事が好きだよ…」


間近でそんな事言われたら目眩がしてクラクラしそう。


「なぁ、もしかしなくてもキス…初めてか?」


課長の言葉に私は恥ずかしくて何度も首を縦に振った。
< 146 / 332 >

この作品をシェア

pagetop