溺愛カンケイ!

チラッと隣の拓也さんの方を見ると複雑そうな顔をして私を見る。
しかも目が今日は飲み過ぎるなよって言ってるし。


「金沢って花音ちゃんと仲いいんだな」

「はい、昔から…幼稚園ぐらいから知っているので」

「なぁ、金沢にとって花音ちゃんてどんな存在なんだ?」

真剣な表情の田中主任。
どうしてそんな事聞くんだろう。


「花音ですか…。うーん放っておけない可愛い妹ですかね」

顎に手をあて首を捻りながら私を見る。


「妹…ね」

拓也さんがポツリ呟き、田中主任がその言葉に反応し


「課長も気になるんですか?」

「何がだ」

「花音ちゃんの事です」


えっ、私の事?
拓也さんは何て言うんだろう。


「さぁどうかな」

おっと…はぐらかした。まぁ、そりゃそうだよね。

田中主任はビールを一気に飲み干し

「俺、花音ちゃんに話したい事があるんだ」

正面からじっと見つめてきた。
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