溺愛カンケイ！

大手企業と言われる花山商事の総務部に勤務している。


そんな会社に私がよく受かったよな…っていうのが本音。
奇跡が起こったって家族のみんなは大騒ぎして喜んでくれた。


総務のメンバーは男女共にほとんどが30代以上の既婚者ばかりでオフィスラブなんて事は夢のまた夢の様な職場。

まぁ、私は恋愛する気持ちというか余裕はまだないんだけど。


「小林さん、ちょっといいかな」


突然、総務部長の大森さんに声を掛けられた。


「はい、あの何でしょうか？」


何かしたのかな？不安な気持ちで部長からの言葉を待った。


「急なんだけど君に異動の話が出てるんだよ、営業の方にね」

えっ、異動って…私が営業に？
思ってもみなかった言葉に唖然とした。