溺愛カンケイ!
「河野君…そんな事を言っていいのかね。今後うちと君の会社との取り引きがどうなっても構わないと言うのかね」
案の定、取り引きの事を持ち出す。
この男はどうしようもないな。
「専務、それは脅迫ですか?」
冷静に言葉を返す。
「いや、君の為を思って言っているんだよ」
何が俺の為だ。自分の娘可愛さだけだろ。
「専務がそう仰るなら取り引きの事を考え直すしかありませんね。これから会社に戻り私の上司と話をしてうちの社長と相談した上、御社との今後の契約内容を考え直したいと思います」
「こ、河野君、本気なのか?」
急に焦り出す専務。
俺がここまで強気に出るとは思ってなかったみたいだ。
「はい。私も今まで我慢してきましたがこれがもう限界です」
「分かった、分かったからうちとの契約を考え直すのだけは止めてくれないか?」
必死に懇願してくる。
だったら最初から変な話を持ち掛けてくるんじゃねぇよ。