溺愛カンケイ!

どうしよう。
聞きたいことはたくさんあるけど何から話していいか迷ってしまう。

拓也さんは黙って私が話し出すのを待ってるみたいだし…えぇい、なるようになれっ。

「あの女の人とはどんな関係ですか?」

勢いに任せて聞いてみた。

「あれは山川商事の川井専務の娘で花音と一緒にいた時、専務に呼び止められた後に紹介された。結婚を前提に付き合ってやってくれと」

拓也さんは落ち着いた声で話す。

「け、結婚…」

頭がクラクラした。

拓也さんが…専務の娘と?
やっぱりあの噂は本当だったんだ。


「俺は付き合ってる人がいるから専務の娘とは付き合えないとすぐに断ったが、無理矢理食事に連れて行かれて…」

「あっ…」

田中主任や蓮にぃと見た時の事だ。

無理矢理…そっか、そうだったんだ。
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