溺愛カンケイ!
「どうしたんだろうな…。花音がいないだけで飯を食べても美味くないし笑えない。情けないけど俺は花音が側にいないと駄目みたいだ」
拓也さんは力なく微笑む。
「拓也さん…」
そんなことないよ、わたしだって拓也さんが側に居てくれなくちゃイヤだよ。
拓也さんの頬に右手を添えそっと撫でる。
「拓也さん少し痩せましたね」
「そうか?自分ではよく分からない。確かに食欲はあまりなかったような気がするが…」
首を捻る。
見ただけで分かるよ、頬や顎のラインが前と違うもん。
「痩せましたよ。これからはちゃんと食べましょうね」
「そうだな。やっぱり花音の笑顔はいいな。見てるだけで癒されるよ」
あぁ、どうしよう、泣きそうなくらい拓也さんが愛しくてたまらない。
「まさか、こんなにも花音に溺れるなんてな…」
拓也さんが私の手をギュッと握り締める。
そんなことない、私の方が拓也さんに溺れてるんだから…。