溺愛カンケイ!

田中主任は身体を屈め私の耳元で

「課長もこれぐらいの事で怒ることないのにな。あそこ見てよ、加藤だって話してるのにさ」

加藤さんの席を指差す。
私はそれにどう答えていいか分からず曖昧に濁す。

「何かあったらすぐに言ってね。花音ちゃんの為なら速攻で駆けつけるから」

ニッコリと笑い、俺も仕事しなきゃと言ってヒラヒラと手を振り自分の席に戻った主任。


ホッと一息ついた。

今日はホントについてない。
今もホラ、課長に睨まれてるし…そんなに騒がしく喋ってたかな。

これ以上怒られたくないから早く終わらせようっと。
集中してパソコンを打ち直す。



ふぅーやっと出来た。
結構、時間がかかったな。時計を見ると19時を回っていた。

プリントアウトした書類を纏めて課長の席に向かった。
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