溺愛カンケイ!

「そっか、やっと伝えるのね。でも、まさか浩介が花音チャンに本気になるなんて思わなかったわ」

花山主任は遠い目をしながら呟いた。


「田中主任が何で私みたいなのを好きになってくれたのか分かりません」

特に可愛い訳でもないし、取り柄もないし…。


「花音チャン“私みたいな”なんて自分を卑下するような事は言ったら駄目よ。花音チャンはとても素敵な女の子なんだから自信を持たなきゃ。それにあの河野さんがメロメロになるぐらい惚れた子なんだから」

茶目っ気たっぷりに言う。
メロメロって…恥ずかしくなり顔が真っ赤になった。

「あらっ、花音チャン顔が真っ赤よ。可愛いわね」

「花山主任、からかわないで下さいよ~」

パタパタと手で顔を扇ぐ。


「フフッ、それにしても大変な事になったわね。今日いよいよ対決するのか。課長VS主任…」

花山主任は笑いながら呑気に言う。
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