溺愛カンケイ!
拓也さん以外の男の人と二人きりで食事…。
この密室という空間、田中主任には申し訳ないけど居心地が悪くて息が詰まりそう。
会社の食堂で食べるのとは訳が違う。
それに今日は大事な話をするんだ。
考えただけで緊張がピークに達し、大好きなはずの揚げだし餅も喉を通らない。
てか、なぜ餅を頼んだ?私っ。
脳内で一人突っ込みをしてみる。
「花音ちゃん、あまり食べてないけど嫌いなものとかあった?」
主任は不安そうに眉を下げながら私の顔を覗き込む。
「いえ、そんな事はないです」
手を胸の前で振り、それは違うという事をアピールする。
「そう?それならいいけど、」
二人の会話が途切れた…。
しばらくお互いに無言だったけど主任が静かに口を開いた。