溺愛カンケイ!
「私が自分の事しか考えてなくて…それで主任…に嘘をついて…ッ、傷付ける事になって…本当にごめんなさ、い…」
手で涙を拭い鼻を啜りながら話す。
「課長は…ホントに何も悪くないんです。私が優柔不断な態度をとったりしたのが…いけなかったんです。全部…私のせいです。ごめんなさい…」
私の顔は涙と鼻水でグシャグシャで不細工な顔になっていて見るに耐えないと思うけど、下を向く訳にはいかなかった。
田中主任がはぁ、と息を吐いて
「もういいよ、花音ちゃん。泣かないで。俺は好きな子を泣かす趣味はないから…」
主任はポケットからハンカチを取り出しテーブルから身を乗り出しそっと涙を拭いてくれた。
田中主任…。