溺愛カンケイ!
に、睨んでる…。
拓也さんの目が“お前ら何をやってるんだ”って言ってる気がする。
「田中主任、からかうのは止めて下さいっ」
拓也さんの冷ややかな視線に焦りながら、主任に抗議すると
「フフッ、やだよー」
手を頭の後ろで組んで楽しそうに笑う。
やだよーって子供じゃないんだから、そんな言い方しなくても…、
「小林、ちょっといいか」
「は、はい」
拓也さ、いや課長に呼ばれビクッとしながら席を立った。
「じゃ、花音ちゃん、頑張ってねー」
田中主任は右手をあげ自分のネームプレートを裏返し営業フロアから出て行った。
あれ…今、主任と普通に話せてた?
もしかして気を遣ってくれてわざとあんな事を言ったのかも。
それより何かミスでもしたかな、私。
首を傾げながら課長の席に向かった。