溺愛カンケイ!

「は?関わらないでって…俺と小林はすげぇ仲よかったんだぞ。なぁ、小林」

坂口はニヤニヤと笑いながら馴れ馴れしく私の肩に右手をポンと置く。

肩に置かれた手が気持ち悪くゾワリと悪寒がし

「やだっ!」

大声で叫び両手で耳を塞いで俯いた。

何が仲がよかったよ。
私とは仕方なく話してたとかウザいって言ってたくせに。
いい加減なことばかり言わないでよ。

坂口は私の声に驚き手を離した。


「花音?」

綾が心配そうに私を呼んだ。

「オイ、小林どうしたんだよ」

坂口はまた私の肩を両手で掴み顔を覗き込もうとする。

イヤだ、触らないでよ。
この人の言動に腹が立つし悔しくて涙が出る。


その時、

パシッと乾いた音がしたと同時に肩に置いてた坂口の手が離れ



「気安く触らないでもらえるか」


低くて凄みのある、怒りに満ちた声が耳に届いた。

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