溺愛カンケイ!
「元気がいいのね。これから頑張りましょう。それと慌てて引き継ぎする事になってごめんなさいね。相手の転勤で結婚が急に決まっちゃってね」
近藤さんはすまなそうに眉を下げた。
「あっ、いえ。そんな…」
ブンブンと手を振った。
「フフッ、じゃ始めましょうか」
「はい!」
近藤さんは私のペースに合わせ丁寧に教えてくれた。
パソコン入力の仕方から資料の見方、書類の作り方など。
私は必死にノートにメモしながらなんとか理解しようと。
それから毎日、引き継ぎをこなしていき何とか一人でもやっていけるかなって所までこぎ着けたのは近藤さんが退職する一日前だった。