溺愛カンケイ!
「ふぅ、焦った。花音ちゃん大丈夫?」
田中主任は抱きしめていた腕を緩め、両手で私の肩を掴み身体を少し離して顔を覗き込んでくる。
「あっ、あの…大丈夫です。ありがとうごさいました」
ち、近い、田中主任の端正な顔にドキドキしてしまう。
「よかった。花音ちゃんがケガしなくて」
いつもの王子様スマイルとは違う安心した柔らかい表情を浮かべ、右手で私の髪を撫でそのまま両腕を私の身体に回しさっきより強く抱き締めてきた。
えっ、何でまた私は田中主任に抱き締められてるの?
田中主任のスパイシーな香りに脳内がクラクラと惑わされそうになる。