溺愛カンケイ!
「花山主任、私そんなどんよりしてましたか?」
「あ、いや…うん。ごめんね。でも営業に異動になってから見違えるぐらい変わったわよ」
まさか、そんな事を言われるとは…自分では全然分からないし。
「もしかして、花音チャン恋でもしてるの?」
「ブッ」
口からご飯を吹き出してしまった。
「ちょ、大丈夫?」
「はい…すみません。大丈夫です」
ハンカチで口を押さえ、テーブルに散らばったご飯粒を拾う。
それより花山主任、何を…。
「ねぇ、どうなの?」
身を乗り出すように聞いてくる。
「えっと…あの、恋とかよく分からないんですけど、ある人を見てると心臓がドキドキして、胸がキューと締め付けられる様な感じになる事があるんです」
その勢いに押されるように口を開く。
「花音チャン…」
花山主任は目を輝かせた。