溺愛カンケイ!

私が課長の事をジッと見てたのがバレた気がして恥ずかしさのあまり俯いた。


「小林、どうかした?」


佐藤さんが私の異変に気付いて不思議そうな顔をする。


「佐藤さん…べべっ、別にどうもしませんよ」


「何キョドってんの?それに顔が真っ赤だぞ」


…っ、やっぱり。

「そ、そんな事ないですよ」


吃りまくりで軽くパニックになる。


「花音チャン、ホントに赤いよ。熱でもあるんじゃないの?」


花山主任も顔を覗き込んでくる。


「だ、大丈夫です。あの…お先に失礼しますっ」


もうダメだ。これ以上ごまかせる自信がない。


慌ててお弁当箱を袋にしまい逃げる様に食堂を後にした。

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