溺愛カンケイ!

お昼は《クローバー》に行く事にした。お店のドアを開けると


「いらっしゃい。アレ?花音ちゃんか」



一回しか来てないのに名前を覚えてくれてるオーナーの後藤さん。なんか嬉しいかも。


「こんにちは」


「ここ、どうぞ。注文が決まったら呼んでね」


席に案内してくれて後藤さんは厨房に戻って行った。


「河野課長は何にしますか?」


メニュー表を見ながら聞いてみると


「小林、ここにはよく来るのか?」


見当違いの答えが返ってきた。


「いえ、二回目ですけど」


ビックリした。まさかの質問だったから。
課長はそうか、と言って黙ってしまった。


どうしたんだろう?メニュー、そろそろ決まったかな?


「あの…決まりましたか?」


恐る恐る聞いてみた。
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