溺愛カンケイ!
いつものように残業したあと、同僚と飯でも食いに行くかと話をしながら歩いていた。
何気なく視線を道路の反対側に向けると恵を見つけた。
こんな時間に珍しいなと思いながらも久々に見た恋人の姿に目を細めていると何故か違和感を感じた。
恵の隣には知らない男がいた。しかも楽しそうに仲良く腕を組んで。
とめてあった車に乗り込む瞬間に二人はキスを交わした。
何だ今のは…俺の見間違いだろうか?
思わずポケットを探り携帯を取り出し恵に電話したが当然のように出なかった。
そのあとメールもしたがその日は返信がなく次の日にメールが一件、
『ごめん、家で寝てたら気付かなかった』
この一言だけだった。
何故嘘をつかなければいけないんだろうか。
やましいことがあるからなのか?
恵と話をしなくては、と思い週末になんとかお互いに時間を作り会う事にした。