溺愛カンケイ!

誰かの視線を感じる、ってもしや…横を見ると
河野課長と目が合った。

えっと、これは何か喋った方がいいよね。緊張しつつ


「あの、課長達はお仕事なんですか?」

「あぁ、ちょっとトラブルがあってな。この後、また会社に戻って書類を作り直さないといけないんだよ」


怠そうに髪をかきあげる。
ヤバイ、その仕草にキュンとする。


「そうなんですか…。お疲れ様です」

「いや、それに偶然だが小林の私服も見れたし土曜出勤してよかったよ」


か、課長ってこんな事を言う人だったっけ?
キャラが違うような気がするけど。

若干パニクってる私にゆっくり近付いてきて


「すごい可愛いよ」

耳元で甘く囁く。


…っ!
興奮のあまりギャーと叫びそうになった。
課長の低めの声が私の脳内を刺激し、息のかかった耳が燃える様に熱い。


はぅっ、課長は私の心臓を壊すつもりなの?
今なら悶え死にそう。
< 95 / 332 >

この作品をシェア

pagetop