溺愛カンケイ!

「へぇ、そうなんだ。あのさぁ…思ったんだけど田中さんて花音の事、好きなんじゃないの?」


「…………へっ?」


綾の突然の発言に言葉を失う。


「綾、今何て?」


パチリパチリと瞬きしてもう一度尋ねてみる。


「だから、田中さんて花音の事好きなんじゃないの?って言ったの」


綾は眉間にシワを寄せ少し大声を出した。


「な、何でそんな事…」


意味が分かんなくて焦る。
思っても見なかった事を綾が言うから。


「だってさぁ、さっきも田中さんは花音の事ばかり聞いてきたよ。誕生日とか好きな食べ物とか、いろいろね」


これは絶対に花音に気があるよ、と自信満々に。
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