君と出会ってーー。~あなたがいた頃は~
「じゃ、空斗、母さん帰るね?くれぐれも体には気をつけて。無理しちゃだめよ?」





「…わかってるよ」





「さ、そろそろ琴音チャンも帰る時間でしょ?よかったら、一緒に行こ?」





「あ、はい!」





あたしは空斗に手を振って、部屋を出た。





「琴音チャン、空斗と付き合っているのよ…ね?」






「ハイ。」






「じゃあ…よく聞いて?空斗はね、今生きていること…全部奇跡なの。」






「…えっ―――――?」






「空斗はね、白血病なの」






「白…血…病…?」






「お医者さんに、15歳までもたないだろうって言われてたの。




でも、空斗は15歳になれた。




今も必死に戦って…必死に、必死に生きているの。」






……!?
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