君と出会ってーー。~あなたがいた頃は~
「…そん…な…?」





だって、あの空斗だよ?





いつも元気にふるまって、笑顔で…






あれは全部芝居なの?






「もう、空斗はいつ逝ってもおかしくないの…。空斗が生きて、ココに存在しているのは、全て奇跡なの。」






そんなこと…






「その奇跡をつくっているのは、琴音チャン、あなたなのよ。」






あ…たし――――?





「…あたしが?」






「そう、あなたなの。あなたが空斗の生きる意味よ。」






空斗の生きる意味?





「だから、空斗の手、離さないであげてね?」






海生さんはそういうと帰って行った。
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