君と出会ってーー。~あなたがいた頃は~
~空斗side~


薬のせいで俺は全部忘れてしまうのか?







俺のかけがえのない存在…琴音も…?







そして、忘れたまま死んでしまうのか?







そんなのイヤだ…。






あッ!!そーだ!!!






まだ記憶の残っているうちに…。






いいアイデアが頭に浮かんできたため、すぐに母さんに電話した。






…自分1人じゃ何も出来ないなんて…。






「もしもし?母さん?俺、空斗だけど…。」







『―――――――!空…斗!?思い出したの!?』







ああ、そーいや俺、母さんの事も忘れてたんだったっけ。







「ぁ――――。うん、ごめん…悲しませたよ…な」







『仕方ないわよ。こ―なることを分かって薬を使用したんだもの…。』







「…ごめん…でさ、ちょっと母さんにお願いがあるんだけど。」







『どーしたの?』






「……持ってきて欲しいんだ。」






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