君と出会ってーー。～あなたがいた頃は～

「でも、やっぱ死ぬのは怖いよ。何で、俺だったんだろうな？」




やっぱり、空斗はわかってるんだ。




自分の状況を。




いつ、死ぬのか分からない。




でも、それはあたしも同じ。




あたしの病気は、心臓移植をしないと絶対に大人にはなれないって先生に言われてる。




いつ、苦しくなって



いつ、いなくなるか分からない。




そんな恐怖に毎日、怯えているんだ。




「空斗…生きよう？あたしも、空斗も。未来の道を続けよう？後悔だけじゃ、前に進めない。」




「そうだな…俺だって、生きたいよ…ッ！」



言いながら、空斗は泣いていた。




初めて見る、空斗の涙。




空斗…




悔しさを抱えて、泣く貴方がとても…愛おしいよ。





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