君と出会ってーー。~あなたがいた頃は~
ピッピッピッピッーーーーー。
機会音が鳴り響く部屋。
その中には、意識の無い空斗。
隣で処置をする、空斗の主治医の先生。
…それをドアの外から見守るあたしと、海生さん。
ガチャ。
ドアが開いて、先生が出てきた。
そして、あたし達に声をかける。
「お母様。それから、琴音ちゃんも。話があります。少し、長くなるかも知れません。琴音ちゃん、体調は大丈夫?」
「大丈夫です。」
「お母様、お時間は大丈夫ですか?」
「…はい。」
あたし達は先生に連れられ、別室に入った。
扉を閉めて、先生が話し始める。
その内容は耳をふさぎたくなる位に、過酷な物だった。
「今、空斗君はすごく危険な状態です。先程薬を追加して、何とか進行を抑えているもののそれも限界があります。それに…空斗くんの記憶はもう、ほとんどありません。」
「そんなっ…。折角、今日は思い出してくれたのに…?」
あたしは、思わず声をあげる。
先生は話を続けた。
「もし、目を冷ましたとしても"自分が誰なのか"さえ、分からないと思います。薬の効果も少なくなってきています。」
「あの…それは、どういう…」
海生さんが尋ねる。
先生は深く息を吸い込み、そして言った。
「単刀直入に言います。空斗君の余命は、長くても…あと三ヶ月です。」
機会音が鳴り響く部屋。
その中には、意識の無い空斗。
隣で処置をする、空斗の主治医の先生。
…それをドアの外から見守るあたしと、海生さん。
ガチャ。
ドアが開いて、先生が出てきた。
そして、あたし達に声をかける。
「お母様。それから、琴音ちゃんも。話があります。少し、長くなるかも知れません。琴音ちゃん、体調は大丈夫?」
「大丈夫です。」
「お母様、お時間は大丈夫ですか?」
「…はい。」
あたし達は先生に連れられ、別室に入った。
扉を閉めて、先生が話し始める。
その内容は耳をふさぎたくなる位に、過酷な物だった。
「今、空斗君はすごく危険な状態です。先程薬を追加して、何とか進行を抑えているもののそれも限界があります。それに…空斗くんの記憶はもう、ほとんどありません。」
「そんなっ…。折角、今日は思い出してくれたのに…?」
あたしは、思わず声をあげる。
先生は話を続けた。
「もし、目を冷ましたとしても"自分が誰なのか"さえ、分からないと思います。薬の効果も少なくなってきています。」
「あの…それは、どういう…」
海生さんが尋ねる。
先生は深く息を吸い込み、そして言った。
「単刀直入に言います。空斗君の余命は、長くても…あと三ヶ月です。」