君と出会ってーー。~あなたがいた頃は~
「あの…あたしの外出許可っていつ出ますか?」



あたしは点滴終了後看護婦さんに尋ねてみた。



いつもは無口なあたしが急に話かけたので



看護婦さん、かなりビックリしている。



「あっごめんなさい、私は知らないの…よかったら先生に聞いてこようか?」



あたしは笑顔を看護婦さんに向け、頭をさげた。



「よかったらお願いします。」



「はい!じゃちょっとまっていてねー」



看護婦さんは上機嫌で部屋を出て行った。



あんなに喜んであたしのお願いをきいてくれるなんて…



あたしは笑ってしまった。



今度から、もうちょっと笑顔で話してみようかな?



あたしの中にまた新たな気持ちが芽生えた。
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