君と出会ってーー。~あなたがいた頃は~
その場所につながる扉を力強く開ける。


その瞬間心地よい風が顔に当たった。


そう、ここは外。


病院の屋上。


あたしの指定位置は“屋上にある階段を上った右の隅”


悲しい事や辛い事があるとすぐここに来る。


いや、“足が勝手に向かってる。”


このほうが正解かな?


なんでかわからないけど、ここに来ると


嫌な事が、風と一緒に飛んでいってくれる気がして・・・


まあ、あたしのそうなって欲しいと言う思いなんだけど。


その場に体を小さく丸め座り込む。



そして目を瞑り目の前が暗闇と化した。




…もー一生目が覚めなくてもいいのに。




そー思いながらあたしは眠りについた。
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