君と出会ってーー。~あなたがいた頃は~
薄れていく意識の中で看護師の声が聞こえた。



『大丈夫ですかー?!』



ピッ、ピッ…ピッ…



ーーーーーーーーーー



『急いで!笹原さんの容体が悪化してる!先生を呼んで!!』



『危険な状態だ!親を呼べ!』



『先生!でも、笹原さんは親が…』



『良いから電話しろ。早く!』



はぁ、はぁ。苦しい。



もう、死にたい。



早く、早くあたしを楽にして。



病室の外で看護師が何か言ってるみたいだけど、ちっとも聞こえなかった。
< 85 / 234 >

この作品をシェア

pagetop