槍水仙
それに、それに・・・
「大失態をおかしちゃったら・・・せ、切腹!?!?」
そんなの嫌だぁ・・・
散々泣いたのを覚えている・・・
「大丈夫。初めてなんだから、大失態は当たり前でしょ?・・・それにね、司馬家の若様、秀平様はすごく優しいお方なの。きっと支えてくれるわ!」
秀平・・・様・・・
司馬・・・秀平様・・・
お会いしてみたい・・・
「私・・・行きます!新しいこともしてみたいし・・・」
「そう。じゃあ、来週の土曜日、よろしくね!」
「はい!じゃあ今日はこれで・・・母上のお見舞いがあるので」
「そっか、お茶持ってかえりなよ。お母様好きなんでしょ?ほらっ」
「わぁ・・・ありがとうございます!」
槍水仙から家までは歩いてすぐ。
お母様の容態があんまりよくないから、つい急ぎ足で歩いてしまう。