何度でも何度でも…
黒崎病院の跡取りとしてしか見られなかったあの頃

自然に向けられた瞳に気づかないうちに落ちていた

澄んだブラウンの瞳に未だに弱いのは、きっとそのせいだ

しるふは先に好きになったのは自分だと言い張るけれど

きっと先に落ちたのは自分

知らず知らずに安らぎを覚えていたから

しるふさえいればいいと思うようになっていたから

ー私は、海斗に守られるだけの女にはならない!

そういって悔しそうに涙を浮かべたしるふには、勝てない

あんな風にそっと隣に寄り添ってきてくれるのは、どんなことがあっても海斗を信じて待っていてくれるのは、しるふだけだから




だから、たとえどんなに時間が過ぎようとも


しるふだから


きっと


何度だって、恋をするー



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