何度でも何度でも…
「どんなに努力しても理解できないものもあると思うんだよ。特に女心なんてもともと脳の構造が違うんだ。わかろうとする方が無駄なんじゃないかと」

何を言うのかと思ったら

「それでも理解してほしいなって言うのが女心。そこから理解してよね」

だから、無理だって

という海斗のつぶやきは聞かなかったことにしよう

「で、話戻るけど、たまにはそういうとこ行ってみたいでしょ?考えても見てよ。もう付き合って3年だよ?なのにど定番遊園地、水族館に行ったことないっておかしくない?」

一応、マンネリ化注意報発令中

「別におかしくないと思うけど」

と言ってもしるふの中だけで

「もー、海斗は普通の彼氏と感覚違うもんさー、ここまで付き合ってきた私をほめてほしいよ」

海斗の肩に軽く頭を預けつつ、しるふはそっぽを向きほほを膨らませる

そんなしるふをみて、横から海斗の笑い声が響く

自然に握られた掌

突然のことに驚いて繋がれた手を見下ろしたしるふの瞳も、次の瞬間には笑みに変わる

そっと大きな掌を握り返しながら

普通なんていらない

欲しいのは、想われてるって言う安心感とほんの少しの二人の時間
< 122 / 182 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop