何度でも何度でも…
そのおかげか黒崎病院の社員で海斗に(しるふに)手を出そうとした輩はいない
特にしるふに関しては
もし手を出せば黒崎病院だけでなく医療界からも追放されるであろう(海斗によって)という脅し文句が相当効いているようだ
本当がどうかは前例がないからわからないのだけれど
そうやって周りからもあたたく見守られて今日まで付き合ってきたのだ
それがなかったら当の昔に海斗とは別れていたかもしれない
(だって、海斗って自覚ない癖にモテるんだもん。しかもどっかのご令嬢とか一番面倒くさい輩でしょ)
潔く身を引くってことを彼女たちは、彼女の父親たちは知らない
何が何でも海斗との仲をつくろうとする
まるでそれが海斗の幸せであるかのように
(余計なお世話だっつーの)
いい加減学びなさいよ
と常々思っているしるふである
「ん、おいしかった」
最後の一口を満足そうに口に入れたしるふは、弁当を小さくしてからハンカチに包む
そして「ご馳走様でした」とちゃんと両手を合わせる
「あ、ねえ、それって今月限定の銀鮭ホイル焼き?」
ふーと背もたれにもたれかかって、隣に座る恋人に目をやったしるふは、海斗が今月限定のメニューを食べていることに気が付いた
特にしるふに関しては
もし手を出せば黒崎病院だけでなく医療界からも追放されるであろう(海斗によって)という脅し文句が相当効いているようだ
本当がどうかは前例がないからわからないのだけれど
そうやって周りからもあたたく見守られて今日まで付き合ってきたのだ
それがなかったら当の昔に海斗とは別れていたかもしれない
(だって、海斗って自覚ない癖にモテるんだもん。しかもどっかのご令嬢とか一番面倒くさい輩でしょ)
潔く身を引くってことを彼女たちは、彼女の父親たちは知らない
何が何でも海斗との仲をつくろうとする
まるでそれが海斗の幸せであるかのように
(余計なお世話だっつーの)
いい加減学びなさいよ
と常々思っているしるふである
「ん、おいしかった」
最後の一口を満足そうに口に入れたしるふは、弁当を小さくしてからハンカチに包む
そして「ご馳走様でした」とちゃんと両手を合わせる
「あ、ねえ、それって今月限定の銀鮭ホイル焼き?」
ふーと背もたれにもたれかかって、隣に座る恋人に目をやったしるふは、海斗が今月限定のメニューを食べていることに気が付いた