何度でも何度でも…
平日だからすいている遊園地はあまり並ぶことなく入ることができた

「ごゆっくりどうぞー」

と笑顔とともに渡された館内案内図のパンフレットを片手に

「よっしゃ!目指せ全制覇!!」

としるふは気合を入れる

その横でパンフレットを広げてアトラクションを眺めていた海斗が

「本気で全制覇する気?」

と尋ねてくる

「あったりまえじゃない!!せっかく来たんだもん。しかも平日ですいてるし、全制覇できるでしょ!!…あ、さすがにメリーゴーランドとかは恥ずかしいから乗らないよ?」

あとカーレースとか?子供対象はなしね

そう首をかしげて言うしるふに、ふーんと相槌を打った海斗は

「ほんとにするんだ?全制覇」

と念を押すように聞く

「もーしつこいなー、するって言ったらするのー」

何、何か文句でもあるわけ?

「いや、ホントにいいんだな?そんな宣言して」

ふ、とイジワル気に瞳を細める海斗に、不思議に思いながらも

「もちろんよ!!女に二言はなし!ね?行こう!」

海斗の手を握って歩き出す



この数時間後、この言葉を後悔するとも知らずに…
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