何度でも何度でも…
「だって、いくら叔母さん立会いのもとと言えど男の人と会うんでしょ?だから」

「え、海斗に、ねえ、明日男の人と会うんだよ。どう?ヤキモチ妬く?とか言ったって、へえ、とか生返事して終わりだよ?何が悲しくてあいつにいちいち報告しないといけないの」

「いや、それはさ、やきもちを焼くに値しない程度の輩なんでしょ。それを判断するのは海斗君じゃん」

海斗が淡泊だと思っているのは、しるふだけだ

「えー、面倒くさい。それにね、私賭けてるんだ」

「何を」

「この一週間で海斗から、ここ重要ね、海斗から、連絡があるかどうか」

だから私からはそうそうのことがない限り連絡しないって決めてるの

あっさりとそういうしるふに、紗雪が細めた瞳を向ける

「どうしてあんたたちは、そうもいらないことを試すかね」

「一週間連絡が無かったら海斗に何か買ってもらおうと思って」

今からうんざりとした瞳でため息をつく海斗が目に浮かぶ

「さーてと、明日に備えて寝よーと。美沙ちゃん、一緒にお風呂はいろっか」

「うん!!」

飛びついてきた美沙とともに脱衣所に向かう

その背を由斗と紗雪のあきれ交じりの瞳が見つめていた
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