何度でも何度でも…
思考を一度停止して白鳥のほうを見る

「よかったらこの後うちの病院に来てみませんか。いろいろといい意見が聞けそうだ」

そういって微笑む

なんかノウとは言えない雰囲気ではないか

「そうね。それはいいわ」

私と白鳥さんの会話を終始うれしそうに聞いていた白鳥の母親が同意する

そうねー

と隣で珍しく静かだった叔母も賛成する

どうやら私の味方はいないようだ…

はあ、と心の中でため息をつき、しるふは同意の意を込めて微笑んだ



連れてこられた白鳥病院は厳かな雰囲気を持つ病院だった

黒崎病院に負けじと大きく、人が常に行きかっている

白鳥さんの案内で各部署を軽く見て回る

院内には人があふれていて、忙しそうな印象を受けた

黒崎病ではふと目をやると患者と会話している看護師とか、ご老人に手を貸している若い看護師とかが目に入るのに

なんか、こうもせかせかしていたら患者さんも息が詰まるのではないか

とか恐れ多いことを思ってしまうのは、黒崎病院のゆったりした雰囲気と時間の流れが好きだからだ

見せてもらった機材はすべて最新式

本当に最先端医療を提供しているようだ
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